芸術集団れんこんきすたさんの舞台
『雲隠れシンフォニエッタ』を観劇しました。
紫式部によって紡がれた、日本最古の一大絵巻、源氏物語。
その最終巻は未だ原文が発見されておらず、わかっているのは『雲隠れ』という副題のみ。
『雲隠れ』とはどんな内容だったのか。
作・演出の奥村千里さんが導き出した一つの結論、それが今作です。
光源氏や頭中将の凛々しさ、
源氏が愛した姫君たちの華やかさ、
美しい日本語による掛け合いなど、見所も盛り沢山!
そして何より、普遍的な男女の関係性がこれでもかと描かれています。
源氏物語が千年経っても色褪せない理由もそこにあります。
そういう意味で今作は、まさに源氏物語の結びでありました。
そして『雲隠れシンフォニエッタ』には、劇団Nadianneの景山伸子も出演しています。
源氏の正妻、葵の上役でした。
気高く、美しく、煌びやかな葵の上。
感情を押し殺したかと思えばすぐに爆発もさせる難しい役。
普段の柔和な景山とは違う、鬼気迫る演技を見せてくれました。
姫君たちはトリプルキャストなので、他の組がどのように演じられているのか、そこも気になるところです。
ちなみに、今作の脚本も販売されていました。
ブロマイドは景山と、光源氏役の中川朝子さん。
こちらは代金振込特典でした。
源氏が見る、うたかたのような美しくも切ない夢。
その夢に酔いしれることができたひと時でした。
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